
彼女の祖父に認められたくて強気な客を演じた俺が、たった一言で目が覚めた理由
コラム
祖父の言葉で分かったこと
隣で、彼女の祖父が口を開きました。「客っていうのは、偉い人のことじゃないよ」。そのあと、「お金を払う人も、頭を下げる人も、同じ人だ」と言いました。
大きな声で叱られたわけではありません。けれど、その言葉で、自分が何をしていたのか分かりました。俺は頼れる人に見せたかったのではありません。立場の弱い相手に強く出て、自分を大きく見せようとしていました。
彼女の祖父に認められたかったのに、見せていたのは人への礼を忘れた姿でした。そう気づいて、俺は店員のところへ戻りました。
そして...
「先ほどはすみませんでした」と頭を下げました。うまく謝れたとは思いません。でも、あの場で謝らなければ、彼女にも祖父にも、もっと大事なものを失っていたと思います。
店を出たあと、俺は彼女に「ちゃんとできる男に見せたかった」と話しました。口にしてみると、その理由がどれだけ幼かったか分かりました。
次に彼女の祖父と食事をする機会があるなら、店員に強く言う人ではなく、最初に礼を言える人でいたいです。頼れる姿は、誰かを下げて見せるものではないのだと、あの日の食事でようやく分かりました。
(30代男性・営業職)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)


























