
私の本棚に「効率いいやり方があるよ」と手を入れてきた彼に言った一言
コラム
引っ越しの手伝いに来てくれた彼は、私が並べかけていた本を抜き取り、別の段へ差し込みました。「効率いいやり方があるよ」と言われても、うなずけませんでした。私にとってその本棚は、使いやすさだけで決める場所ではなかったからです。
本を並べていた時間
付き合って2年になる彼が、引っ越しの荷ほどきを手伝いに来てくれました。段ボールが残る部屋で、私は本棚の前に座り、箱から出した本を1冊ずつ並べていました。
彼は作業が早く、食器や小物を次々に片づけてくれました。助かっていることは分かっていました。けれど本棚だけは、自分で決めたいと思っていました。
私には、買った時期の順に並べる癖があります。背表紙を見るだけで、その頃に読んでいたものや、当時考えていたことを思い出せるからです。分類としては不便でも、私には意味のある順番でした。
「効率いいやり方があるよ」
私が棚の位置を迷っていると、彼が横から手を伸ばしました。「効率いいやり方があるよ」と言い、私が置いたばかりの本を抜いて、ジャンルごとに並べ直し始めました。
確かに、そのほうが探しやすいのかもしれません。けれど、私が選んでいた順番を聞かないまま変えられたことに、すぐ反応してしまいました。
「勝手に触らないで」。口にしたあと、強い言い方だったとは思いました。でも、撤回はしませんでした。彼は「ちゃんと使いやすくしてあげてるんだけど」と返しました。その言葉で、さらに本棚が自分のものではなくなっていく気がしました。
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変えられていた棚とラック

























