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クリーニング前のスーツに残されていた、宛名違いの領収書一枚

コラム

結婚してから、週末に夫のスーツをクリーニングへ出すのは私の役目でした。内ポケットから出てきたのは、知らない宛名と4万円台の金額が記された領収書。すぐ夫に聞けず、私はその紙を引き出しにしまいました。

内ポケットから出てきた紙

夫のスーツをまとめる前に、ポケットの中身を小皿へ移すのがいつもの流れです。入っているのは、小銭や折りたたまれたレシートばかりでした。

その中に、私の知らない名前で切られた領収書がありました。店は個室のある居酒屋で、金額は4万円台。仕事の会食なら説明できるはずなのに、宛名が夫ではないことが気になりました。

聞けば済む話だと分かっていました。けれど、答え次第で夫との暮らしまで変わる気がして、紙を引き出しの奥へ入れました。

聞けないまま過ぎた3日

その後、夫の帰宅が遅い日が続きました。メッセージで「今日も遅くなる」と届くたび、引き出しの紙を思い出しました。

夕食を一緒に取る回数も減り、会話は仕事や天気の話で終わります。夫は普段通りでした。だからこそ、疑っているのが私だけのように思えました。

私は夫の帰宅時間やスマホの置き方まで気にするようになりました。聞かないまま確かめようとしても、答えは増えません。それでも、領収書を出す決心がつきませんでした。

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