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悪気はないつもりだった俺が、部長の評価基準を聞いて顔を上げられなかった理由

コラム

あの日から数日後、頭を下げた俺は、もう一言付け足さなければいけませんでした。

「すみませんでした」だけでは足りない、必ず伝えるべき謝罪の言葉が残っていました。

俺は自分を、差別する人間じゃないと思っていた

俺は新卒1年目で、企画担当です。母は地方の小さな会社で長く働いてきた人で、家では「女の人を見下す男にだけはなるな」と何度も俺に言いました。実家を出るときも、自分はそう生きると本気で決めていたんです。だから打ち合わせで、女性の先輩に向かって、つい口にした一言にも、自分なりの理屈がついていました。

「まあ、女性は無理ですよ(笑)」

顧客に男性が多いから、現実問題として、と。

「今のはどういう意味?」

先輩が聞き返したときも、俺はまだ自分の善意を疑っていませんでした。

「いや、深い意味はなくて。ほら、お客さん男の人多いし」

他の女性社員にも、同じことを言っていた

それからの数日、俺は同じ調子で、職場の他の女性社員にも声をかけていました。先輩女性には「女性は数字に弱いから、僕が後で見ます」。育休から戻ってきた人には「ママさんは無理しないでください」。どれも親切のつもりで、相手のためだと信じていたんです。気にしたそぶりを見せない人もいれば、多少気にする人もいました。俺は俺で、それには特に何も感じていませんでした。

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