
「米」とだけ返してきた妻の真意を、俺はメッセージ履歴の中に見つけた
コラム
妻へ「飯」と送った俺に返ってきたのは、「米」だけでした。
意味を聞き返したあと、俺はこれまでの履歴を遡りました。そこには、自分が妻へ任せ続けてきたものが並んでいました。いつもの「わかった」ではない返事に、俺は初めて説明を求めました。
省略が当たり前だった
妻へのメッセージは、いつからか単語だけになっていました。「タバコ」「飯」それで用件は伝わり、妻は必ず「わかった」と返してくれました。職場や友人には、相手が困らないよう状況を説明していました。それでも妻には、分かってもらえることを前提にしていました。家では言葉を省いても許されると、勝手に決めていたのです。
「米」の意味
帰りの電車でメッセージを開くと、妻から「米」と届いていました。「米って何」と聞き返すと、しばらくして返信が届きました。
「ごはんは炊いてあります。おかずは自分の言葉で聞いてください」
俺は駅のホームへ移動し、妻との履歴を遡りました。「タバコ」「飯」と送る俺に、妻は毎回、意味を補った返事をしていました。自分が送った言葉の足りない部分を、妻が埋め続けていたと分かりました。
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履歴に並んでいた単語

























