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「料理できるって、嘘だった」ボヤ騒ぎまで隠した俺が合鍵を返すまで

コラム

先回りした謝罪

出張から帰った彼女のメッセージには、「掃除しといたよ」とだけ返しました。鍋のことを聞かれるのが怖くて、それ以上打てなかったからです。翌日、彼女から着信がありました。管理会社から連絡がいったのだと、画面を見た瞬間に分かりました。どう聞かれても答えられるように説明を並べていたはずなのに、通話がつながった途端、先に口から出たのは謝罪でした。

「ごめん。言おうと思ってたんだ」

「何を?私まだ何も言ってないよ」

その返事のあと、俺は電話では謝ることしかできず、直接会って話したいと伝えました。

そして...

数日後、彼女の部屋で、練習のことも、報知器のことも、鍋を買い替えたことも、管理会社についた嘘のことも話しました。彼女が怖かったのは、騒ぎそのものより、俺が伝えずに片づけたことだと言われました。そのとおりだと思います。最後に、一番古い嘘を口にしました。

「料理できるって、嘘だった」

「合鍵、返すよ」と差し出した鍵を、彼女は受け取りました。翌週、管理会社へ原因を説明し直し、壁の補修費用を負担することになりました。もう一度鍵を預けてもらえるかは、彼女が決めることです。今も料理は下手なままです。ただ、都合の悪いことを隠すのだけは、もうやめました。

(20代男性・販売職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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