
実家の話を一度も聞かない義母が、帰り際に手渡した紙袋の中身
コラム
帰り際に渡された紙袋
その日も帰り支度をしていると、義母が玄関で紙袋を差し出しました。
「これ、お母様に。瓶をお返しするのと、お手紙。今まで何も聞かなくて、ごめんなさいね」
中には、洗った空の瓶が3本と、母の名前が書かれた封筒が入っていました。戸棚にしまわれたままだと思っていた梅干しを、義母は全て食べていたのです。
最初のお正月に、義母から「ご実家では、お正月はどう過ごされるの?」と聞かれた私は、緊張して「普通に過ごします」としか答えられませんでした。その返事を、義母は踏み込まれたくないという意思だと受け取っていたのです。
私は「母、喜びます」と答え、紙袋を受け取りました。その足で私は実家にそれを届けます。
そして...
数日後、母から電話がありました。
「丁寧なお手紙をいただいたのよ」
手紙には梅干しの味や食感について細かく書かれ、最後には、今度漬け方を教えてほしいとあったそうです。
次の訪問では、母が漬け方を書いたメモを梅干しの瓶に添えました。義母は戸棚へ運ぶ前に蓋を開け、私の前で「おいしい」と言いました。
3年間の遠慮がすぐになくなったわけではありません。それでもこれからは、私から母についての話を出したいと思います。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























