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「扇風機で十分だろ」とクーラーを禁じた夫に、娘の一言が届いた日

コラム

フードコートの隅で娘と分けたかき氷のことを、夫はあの日まで何も知りませんでした。きっかけは、娘が口にした短い言葉でした。

ベビーカーのかごには、着替えよりも先に、保冷剤と大きな水筒が積まれるようになりました。

「扇風機で十分だろ」

3歳の娘と2人で過ごす家に、今年の夏、クーラーの風はありませんでした。電気代を理由に夫がそう決めたからです。「暑い日だけでもつけたい」と話した私に、夫は着替えながら言いました。「扇風機で十分だろ」。数日おいてもう一度頼みましたが、答えは変わりませんでした。夫は帰りが遅く、家にいるのは涼しくなってからの数時間だけ。夫が知っているのは、外の気温が下がったあとの部屋だけでした。

モールが私たちの避難所になった

扇風機の風だけでは、娘の昼寝の背中にあせもが広がっていきました。自分の判断でクーラーを使うことも考えましたが、話すたびに電気代の説明に戻り、クーラーを使う相談は進みませんでした。私は娘を暑い部屋に残さないため、外へ出る方法を選びました。暑い日はほとんど毎日、娘をベビーカーに乗せて駅前のショッピングモールへ通いました。フードコートの隅でお弁当を広げ、休憩スペースで娘を昼寝させ、外の空気がゆるむのを待って帰りました。夫へ改めて話すことはしませんでした。2回伝えても断られ、これ以上説明しても聞いてもらえないと思ったからです。クーラーを使えないために家を出ているのに、飲み物や娘のおやつを買う日が増えていきました。

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娘の一言
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