
「お母様によろしく」しか言えなかった私が、3本の空き瓶を返した理由
コラム
空き瓶と書き終えた手紙
息子の妻も、私が実家の話を避けていると受け取ったのだと気づきました。相手を困らせないつもりで何も聞かず、私のほうから距離を作っていたのです。
私は空になった瓶を洗い、途中まで書いていた手紙を最後まで仕上げました。梅干しの味や食感について書き、今度漬け方を教えてほしいと添えました。
3本の瓶と封筒を紙袋へ入れ、帰り際に渡しました。
「これ、お母様に。瓶をお返しするのと、お手紙。今まで何も聞かなくて、ごめんなさいね」
息子の妻は、「母、喜びます」と答えて紙袋を受け取ってくれました。
そして...
次の訪問の日、息子の妻は梅干しの瓶と一緒に、お母様が漬け方を書いたメモを持ってきてくれました。
私は瓶を戸棚へ運ばず、その場で蓋を開けました。梅干しを1つ食べ、息子の妻へ「おいしい」と伝えました。
知りたいと思いながら、聞かないことを選んできた3年間でした。息子の妻が何でも話してくれるようになったわけではなく、私も質問の仕方にはまだ迷います。
ただ、次の梅干しを受け取ったときは、戸棚へしまう前に感想を伝えるつもりです。
(60代女性・主婦)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)




























