
380円を貸しただけなのに、友人からスクロールしても終わらない謝罪文
コラム
会って聞いた、謝りすぎる理由
次の休み、同じカフェで彼女と向かい合いました。席につくなり頭を下げようとする彼女に、私は先に注文を促しました。カップが空きかけた頃、彼女がぽつりと切り出しました。
「前に、貸し借りが続いていた時期に、友達と疎遠になったことがあるの」
専門学校の頃、細かい立て替えを笑って流しているうちに、その友達からの連絡が減っていったこと。理由を聞けないまま疎遠になったこと。それ以来、借りができるとその日のうちに全部言葉にしないと落ち着かなくなったこと。
彼女は伏し目がちに、順番に話してくれました。彼女が返そうとしていたのは380円ではなく、失いたくない関係だったのだと分かりました。
そして...
今では会計のたび、私たちは先に割り勘アプリを開くようになりました。端数まで画面の上で片づけてから、店を出ます。あの長いメッセージは、まだ消していません。読み返すたび、謝られた回数ではなく、彼女がそれを打つのにかかった時間のほうを想像しています。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)

























