「休んだんだから、お土産くらい買うでしょ」と言われた私が、翌月もお土産を渡さなかった理由

コラム

翌月の連休前、私は先輩に一言だけ伝えました。「代わっていただいた分は、仕事でお返しします」。休み明けの職場で、先輩は何も言いませんでした。

連休明けのデスクには、私宛ての電話メモが時計の下に何枚も挟んであったのです。

休み明けの給湯室で

私は営業事務として働いていて、隣の席の先輩とは入社以来のつきあいです。その週、私は有休をつなげて4日間の連休を取り、遠出はせずに部屋の片づけと昼寝だけで過ごしました。デスクのメモは、私の担当分の問い合わせを先輩が受けてくれた記録でした。お礼を言いに給湯室へ行くと、先輩はお茶を注ぎながら私の手元に目をやって言いました。「休んだんだから、お土産くらい買うでしょ」。先輩の目は笑っていませんでした。どこにも行っていないことを伝えましたが、先輩は湯のみを持ったまま席へ戻っていきました。

納得できなかった理由

席に戻ってからも、私はメモの束をめくりながら考えていました。有休は誰にでもある権利で、お土産は旅行の記念に選ぶものだと思っていたからです。それでも、メモの1枚1枚が先輩の手を止めた時間だと思うと、何も返さないままでいいのかという迷いも残りました。数日後、同僚にそれとなく聞くと、先輩は以前から「休んだ人はお菓子を配るのが礼儀」という考えだったそうです。価値観の違いだと分かっても、要求される形で渡すことには、どうしても納得がいきませんでした。

HOT ITEM

次のページへ

翌月の連休前に
  • X
  • Line