
「今月は残業続きで」と断り続けた彼を、会社近くの店で1人で見つけました
コラム
嘘をつかれていたわけではありません。それでも、その40分が毎日のようにあったと知って、私は別の意味で傷つきました。
ガラス越しに見えた彼は、イヤホンをして1人でカウンターの端に座っていました。
残業が本当だったからこそ
交際して2年、別々に暮らす私たちは、週に1度、平日の仕事帰りか週末に会うのが習慣でした。その月は仕事帰りに誘うことが何度か続きましたが、「今月は残業続きで」と断られました。忙しいなら仕方がないと思って、私は誘う言葉を短くして、最後には日付だけを送るようになりました。彼が嘘をつくとは考えていませんでした。実際、残業しているのは本当だったのです。だから私は、彼の1日には自由に使える時間そのものが残っていないのだと思い込んでいました。
声をかけられなかった窓の前
その店を見つけたのは、取引先からの帰りに彼の会社の前を通ったからでした。コーヒーの店の窓際に、鞄を足元に置いた彼がいます。スマホも見ずに、ただ座っていました。声をかけようとして、足が止まりました。会えないと言われたあとで偶然見つけたことを、その場でどう切り出せばいいのか分からなかったからです。その時間がどれくらいなのかは分かりませんでした。ただ、会えないと言っていた彼が、1人で店に座る時間は持っていた。そのことだけが引っかかりました。
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電話で聞かされた40分




























