
初めての旅行で窓の外ばかり見ていた彼→翌日「駄菓子屋のところね」と届いて気付いたこと
コラム
「なんで言ってくれなかったの」の後で
「なんで言ってくれなかったの」。送ってから、私はスマホを机に伏せました。
私が行きたい場所ばかり並べて楽しんでいた間、彼は昔住んでいた場所の近くを歩きながら、何も言わずについてきていた。そのことを知ると、旅行中の彼の様子が次々と思い返されました。
通知音が一度鳴り、しばらくして、もう一度鳴りました。
「ごめん」。
次に、「君が行きたいって選んだところを、そのまま一緒に回りたかった」と届きました。
自分が昔住んでいたと言えば、私が予定を変えると思ったこと。初めての旅行を、自分の思い出巡りにしたくなかったこと。それで言えないまま来てしまった、と続いていました。
「昔住んでたアパートの近くも通った。建物はなくなって、コインパーキングになってた」
あの日、窓の外ばかり見ていた彼の横顔が、別の意味を持って浮かびました。
私は「ずっと、私のせいだと思ってた」と返しました。
そして...
「次は、俺の行きたかった場所に付き合ってくれる?」と届きました。
私は旅行のメモアプリを開いて、旅行のリストの下に新しいページを作り、「彼の街」とだけ書きました。中身はまだ空白のままです。埋めるのは、私ではなく彼の番だと思っています。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)






























