
「誰のおかげで暮らせてると思ってるんだ」と言う夫の前に、私が黙って置いた1冊の家計ノート
ライフスタイル
読んでからでいいから
次の日、出かける支度をする夫の定期入れの横に、ノートを置きました。
「読んでからでいいから」
それだけ言って、流し台に向かいました。背中の向こうで、ページをめくる音が何度か続き、それから途切れました。
「見てたんだ」
振り返ると、夫は最後のページを開いたままでした。
「春から、手当がなくなってたんだ。言えなかった」
待っていたのは、謝罪よりもこの一言でした。
「一緒に書いてほしかっただけ」
「帰ったら、2人で書き直そう」
定期入れを取った夫が、ノートをそのまま鞄に入れて出ていきました。
そして...
ノートは、いま夫の鞄と食卓を往復しています。右端の欄には、私の字と、少し右上がりの夫の字が交互に並ぶようになりました。
数字は、あの日から変わっていません。変わったのは、書く手が2つになったことでした。
(30代女性・パート)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























