
言われた時刻どおりに義実家へ着いた私に「お嫁さんは重役出勤ねえ」→義母が私にだけ送っていた時刻
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玄関の引き戸を開けると、たたきにはもういくつもの靴が並んでいました。義実家で開かれる、親戚が集まるお正月の会。言われた時刻どおりに着いたはずなのに、奥の居間からはにぎやかな笑い声が聞こえていました。
差し出されたスマホに書かれていた時刻
夫は仕事を片づけてから合流する予定で、この日は私だけが先に来ていました。居間に入ると、親戚はすでにそろっていて、テーブルの上には空いたグラスがいくつも。
「遅くなってすみません」
頭を下げると、義姉が首をかしげました。
「あれ、集合1時間前だったよ?」
義姉が差し出したスマホには、親族のグループチャット。私の入っていないそのチャットに、たしかに1時間早い時刻が書かれていました。自分のスマホを開くと、義母からのメッセージが残っていました。
「お正月の集まり、13時に来てくれたら大丈夫だからね」
何度読み返しても、数字は同じ。私にだけ、違う時刻が伝えられていたのです。
親戚の笑い声と、目をそらした義母
夫の大叔母が、グラスを置いてこちらを見ました。
「お嫁さんは重役出勤ねえ」
あちこちから、小さな笑いが起きました。本当のことを言えば、義母を責めることになる。言葉を探しているうちに、廊下から義母が顔をのぞかせました。
「いいのよ、座って」
それだけ言うと、義母は私と目を合わせないまま、廊下の奥へ戻っていったのです。
わざとだ、と思いました。遅れてくる嫁を、親戚の前で笑い者にするため。私が理由を口にできないことも、分かっていたはずです。その日、私は誰にも何も言いませんでした。後から来た夫にも、帰りの車の中でも。
お盆の集まりが近づいた頃、義母から1通のメッセージが届きました。
「お盆も同じ時間で大丈夫だからね」
また、私にだけ。
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誰にも言わずに決めたこと





























