
母の手料理を「口に合わない」と返した→妻に差し出されたフライパンの重さが忘れられない
コラム
母の手
食事のあと、母が洗い物をしようとするのを止めて、自分がシンクの前に立ちました。慣れない手つきで皿を洗っていると、ふと母の手が目に入りました。
あかぎれだらけの、荒れた指先。何十年も台所に立ち続けてきた手です。「口に合わない」の一言が、あの手に向けられたものだったことに、ようやく気がつきました。
そして...
翌朝、妻に「昨日はごめん」と頭を下げました。そして母にも電話をかけ、「肉じゃが、また作ってよ」と伝えました。母は少し驚いた声で「本当に?」と聞き返してきました。
あのフライパンは重かった。でもそれは、自分が今まで持とうとしなかった重さでした。味がどうかじゃない。誰かが自分のために台所に立ってくれている。その事実の重さを、ようやく知ったのです。
(30代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)


























