
妻のひと言で気づいた、「準備中」のまま止まっていた自分のこと
コラム
「自営業をやる」と決めたとき、本気のつもりでした。会社に縛られず、自分の力で稼ぐ。そんな未来を思い描いていました。でも気づけば、妻がひとりで家族を支えながら毎日会社へ通っていて、自分はソファでスマートフォンを眺める日々が続いていました。あの夜、妻が言った言葉が、ずっと頭の中に残っています。
「準備している」と言いながら、何もせず
独立すると決めてから、毎日何かしら考えていました。事業のアイデア、必要なツール、参考になりそうな情報。「これも仕事の準備だ」と思いながら、一日をスマートフォンと過ごすことが増えていきました。でも今になって振り返ると、「考えること」と「動くこと」をずっと混同していたのだと思います。収入はゼロのまま、形になるものは何もなく、それでも「準備中」という言葉で自分を守っていました。
妻がどれだけ重いものを背負っていたか
妻は毎朝、子どもを保育園に送ってから会社へ向かい、帰宅後も家事と育児をひとりでこなしていました。正社員として働くことの責任と疲労は、私が思っている以上のものだったはずです。「大丈夫?」と聞けば「大丈夫」と返ってきました。だから本当に大丈夫なのだと思い込んでいました。実際には、妻はずっと限界に近い場所にいたのに、私はそれを見ようとしていませんでした。
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ひと言が、深く刺さる
























