
夫のリストラで気づいた…。私がしてきた消えない過去
コラム
自分の言葉が誰かを傷つけていたと気づくのは、いつも後になってからのことです。あのとき自分は何を思って、そう言ったのだろう。振り返る機会は、思わぬかたちで訪れることがあります。
口をついて出た言葉
育児サークルの帰り、何人かでカフェに寄ったとき、話の流れで他のママの夫の仕事の話になりました。職種を聞いた瞬間、「えっ、それって年収低そうだね」という言葉が、口からするりと出ていました。笑いながら言えば軽く流してもらえると思っていたのです。
でも今振り返ると、あのとき私は確かに、誰かの家庭を値踏みしていました。夫の収入を自分の自信の拠り所にして、それを誰かと比べることで安心しようとしていたのかもしれません。あの場の空気に、自分でも気づかないうちに乗ってしまっていました。
突然届いた知らせ
それから一ヶ月ほどして、夫が帰宅するなり「会社から呼ばれた」と抑えた声で言いました。リストラ。その言葉を耳にした瞬間、いきなり突き放された感覚がしました。まさかうちが、という気持ちと、これからどうなるのだろうという不安が、一気に押し寄せてきました。
子どもを寝かしつけたあと、ひとりで台所に座ってしばらく動けませんでした。そのとき、カフェでのあの場面が、じわじわと頭の中に浮かんできたのです。自分が何気なく放ったひと言を、そのとき初めて、重く感じました。
次のページへ
あの言葉が何度も頭に浮かんだ
























