
夫が隣人に「妻は体の調子がよくないもので」と話した夜、私は初めて声を出して泣いた
コラム
「食べさせてあげたくて」という言葉
その言葉が、夜の間ずっと頭の中にありました。不満としてでも重荷としてでもなく、ただそう言える人が隣にいる。「体が弱くて」でも「仕方なく」でもなく、「食べさせてあげたくて」。私の事情を、そういう言葉に変えてしまえる人が、この人だった。
その夜、久しぶりに声を出して泣きました。もどかしさとか申し訳なさとか、長い間張り詰めていたものが一度にほどけるような感覚でした。夫は「なんで泣いてんの」と言いながら、隣に来て座ってくれました。
そして...
翌朝、廊下で隣の奥さんとすれ違いました。「おはようございます」と声をかけてもらいました。いつもと変わらない挨拶なのに、少しだけ温度が違う気がした。私も微笑んで返しました。
説明してよかったのかどうか、今でもわかりません。ただ、夫が選んだ言葉は、ずっと忘れないと思います。「美味しいものを食べさせてあげたくて」。その一言がどれほど私を救ったか、きっと夫には伝えられないままです。
(30代女性・専業主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)

























