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「怒ってない」が怖くて5回聞き返した俺。「しつこいかも」と気づいていたのに、指が止まらなかった夜

コラム

彼女の「怒ってない」を、ひと言目から素直に信じてあげられたら、どれだけ自分が楽になるだろう。そう思いながら、「本当に?」と打っていたのです。

一度だけ読み違えた過去

彼女が「怒ってない」と言ったのに、実はかなり怒っていた夜のことを、今でも覚えています。付き合って半年くらいの頃、些細なことで言い合いになって、彼女が「もう平気」と言ったので、俺はそれで終わった気になってしまいました。

翌朝、顔を合わせた時の彼女の表情が、全部を物語っていました。「なんで気づいてくれないの」と目で訴えていた彼女に、俺は何も返せなかったのです。あれから1年半。「怒ってない」の一言を、俺はそのままの意味で受け取るのが、少し怖くなっていました。

同じ失敗を繰り返したくない。その気持ちが、いつの間にか別の形で彼女を追い詰めることになるなんて、その時はまだ考えもしなかったのです。

信じたいのに送ってしまう言葉

その夜、彼女から「もう怒ってないよ」とメッセージが届きました。信じたい気持ちと、また読み違えたらどうしようという不安が、胸の中でせめぎ合っていたのです。

気づいたら「本当に?」と返していました。続けて「マジで?」「怒ってない?」。自分でも、4回目を送ったあたりで、画面の向こうで彼女が呆れているのが、なんとなく想像できました。

5回目を送る前に、指がほんの少し止まりました。さすがに、これはしつこいかもしれない。頭の中で「やめろ」と声がしたのに、次の瞬間にはもう送信していたのです。自分の安心のためだけに、彼女の時間を奪い続けていました。

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