
「若手は経験を積んでから」と信じてきた40年→社長の一言で気づいた自分の罪
コラム
社長の問いかけと、見覚えのある資料
春の全社会議で、社長が「現場から改善案はないか」と切り出しました。会場には誰の声も上がりませんでした。私の隣で、彼女がふっと手を挙げたのです。彼女が読み上げ始めた内容は、1年前、私が笑って差し戻した、あの提案書だったのです。経費精算の手順を変えて、月に約30時間の業務削減ができるという、あの数字。彼女の声には緊張がにじんでいましたが、内容は1年前より洗練されていました。
そして...
社長は彼女に向かって、「これは素晴らしい。なぜ今まで上がってこなかった?」と言ったあと、ゆっくりと私のほうを見ました。何も返せませんでした。「上がってこなかった」のではなく、「自分が遮っていた」のです。それが、その場にいる全員にもわかったのだと思います。 会議のあと、彼女は別部署にスカウトされていきました。私は自分の机に戻り、長いあいだパソコンの画面をぼんやり眺めていました。年功序列を信じてきた40年が、間違っていたとは思いたくありません。けれど、若い人の声を「経験不足」のひとことで片付けてきた自分が、会社にとってどういう存在だったのかは、もう自分でもわかってしまいました。明日の会議では、まず若手に意見を聞いてみようと思います。
(60代男性・部長職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























