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「うちのお母さんはお弁当作ってくれない」と友達に嘘をついた翌朝、僕は台所で泣いていた

コラム

あれは小学生の頃の話。友達の前でかっこつけたくて、ついた嘘がずっと胸に残りました。あの夜、お母さんが台所に立っているのを見て、僕は明日早く起きて自分でお弁当を作ろうと決めたのです。 

友達の自慢に押されてついた嘘

学校の帰り道、いつも一緒に帰る友達二人と歩いていました。一人がコンビニ袋を見せて言ったのです。「俺、今日もコンビニで好きなの選んできた。マジ最強じゃん」もう一人が「いいなー、うちは弁当だわ」とうらやましそうに返しました。

僕の弁当は、お母さんが朝早く起きて作ってくれたのを知っていました。なのに口から出たのは、まったく違う言葉でした。「うちのお母さんはお弁当作ってくれないからさ」言った瞬間、自分でもびっくりしました。

コンビニで買ってもらえる方がかっこよく見えて、つい話を合わせてしまったのです。今思えば、たったそれだけのことなのに、あの夕方の自分はとても苦しかったのを覚えています。

嘘がずっと胸に残った夜

家に帰っても、嘘をついたことが頭から離れませんでした。夕食のとき、お母さんがいつも通り「今日はどうだった?」と聞いてくれて、その声を聞くたびに罪悪感が膨らみました。

明日のお弁当も同じように作ってくれるんだろうな、と思うと、よけいに苦しくなりました。お風呂に入っているあいだも、布団に入ってからも、ずっと考えていました。明日、友達に「嘘だった」と言うのは恥ずかしい。けれど、お母さんに何も言わないで弁当を受け取るのは、もっとずるい気がしたのです。

夜中にこっそり台所をのぞくと、冷蔵庫の前にお母さんが立っていました。何かをしまおうとして、そのまま電気を消して寝室に戻っていったのです。

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