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「なんか夫婦みたい」のひとことで動けなくなった俺と、机に置いた合鍵の話

コラム

5分間、机に伏せていた

気づけば、机に置いたスマホの上に額を乗せていました。

俺はずっと、自分が彼女に追いついていないのが怖かったのだと、ようやくわかりました。距離を縮めようとしていたのは自分だけだと思い込んでいたのに、彼女はとっくに同じ場所にいてくれていたのです。

落ち着いてから、ようやく「ごめん、嬉しすぎて返事ができなかった」と送りました。続けて「今度の休み、ちゃんと話したいことがある」とも。送信したあと、机の上の合鍵を手のひらに乗せました。3カ月の重さが、急に軽くなったように感じました。

そして…

合鍵をハンカチで包んで、鞄の内ポケットに入れました。今週末、ちゃんと言葉にして渡そうと決めたのです。

3カ月もかかってしまいました。彼女に追いつくのに必要だったのは、立派な準備でも完璧なタイミングでもなく、彼女からのたった一行のメッセージだったのです。

家を出る前にもう一度、部屋を見回しました。彼女のマグカップ、置きっぱなしの本、棚の隅に並ぶ歯ブラシ。この風景は、もう半分は彼女のものなのだと、今さらながらに気づいた朝でした。

(20代男性・営業職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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