
ホテルの予約から彼女の名前を外した僕。冷たく突き放した本当の理由
コラム
喜ばせたい一心で動いたはずなのに、フロントでとっさに出た一言が、彼女から笑顔を奪っていきました。観光の間、彼女の横顔は曇ったままで、僕のやり方は何かが間違っていたのかもしれません。
サプライズのために消した名前
記念日の旅行は、ずっと前から計画していました。彼女には内緒で、ホテルに花束とケーキを用意してもらおうと考えていたのです。そのためには、ホテルと直接やりとりをする必要がありました。
ところが、二人の名前で予約していると、変更のたびに彼女のほうにも通知が届いてしまいます。それでは準備がばれてしまう。そう思った僕は、予約を自分の名前だけにし直しました。彼女の名前を消したのは、隠したかったからではありません。喜ぶ顔を見たかったからです。今思えば、一言相談しておけばよかったのですが、そのときの僕は計画のことで頭がいっぱいでした。
とっさに突き放した一言
ホテルのフロントで、係の人が予約を確認してこう言いました。「ご予約は、お一人様で承っております」その瞬間、まずいと思いました。彼女が僕の顔を見て、小声で尋ねてきます。「私の名前、なんで消えてるの?」ここで本当のことを言えば、サプライズが台無しになる。焦った僕は、ろくに考えずにこう返してしまいました。 「気にしないで。なんでもないよ」言ってすぐに後悔しました。突き放すような言い方になってしまったからです。彼女の表情がくもったのが、はっきりとわかりました。それでも僕は、計画を守ることばかり考えていました。
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喜ぶ顔の前に奪っていたもの

























