
「派遣さんに個人情報は見せられない」と信頼されない私→情報漏洩事件で評価が一変した
コラム
書類の引き継ぎを進めていると、リーダーが顧客名簿のファイルだけをそっと取り上げました。私の業務範囲は日に日に狭くなっていったのです。事務経験は10年近くあったのですが、その経歴が活かせる日はなかなかきませんでした。
取り上げられた仕事
「派遣さんには個人情報は見せられないの。ごめんね」
リーダーから何度も告げられた言葉でした。私の業務はコピー取り、シュレッダー、来客のお茶出し、備品発注。前職では顧客対応も契約管理もこなしていたのですが、ここでは資料の中身を見ることすら許されませんでした。
引き継ぎ資料を渡されかけては、すぐにリーダーの手で取り上げられる日々。最初の数週間は「派遣だから仕方ない」と割り切ろうとしました。けれど、隣の席の正社員が片手間に処理する書類のミスを目にするたび、悔しさだけが積もっていったのです。
一通の誤送信メール
派遣で入って3カ月が経った頃、社内が一気に騒がしくなりました。リーダーの隣に座る正社員が、顧客名簿の入ったファイルを取引先業者に誤送信してしまったのです。「やってしまった」と漏らす正社員と、青ざめたまま画面を見つめるリーダー。
送信先は本来、社外の業者ではなく社内の別部署でした。電話を取るべきか、メールで取り下げを依頼するべきか、誰がどう動くべきか、判断が止まったまま時間だけが過ぎていきました。私はファイルを見せてもらえなかった人間です。口を出していい立場ではないと思いました。
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「力を貸してくれる?」


























