
待ち合わせの地図と一緒に、彼女に送るはずのなかったメッセージを送ってしまった、あの日の俺
コラム
画面を何度も切り替えながら、俺はメッセージを打っていました。彼女に送る待ち合わせの地図と、別の相手に送る連絡。気が急いていたせいで、俺は送り間違えてしまったのです。
彼女に隠していた、この数週間
彼女と付き合って、もうすぐ二年になります。二年目の記念に、ささやかなお祝いをしたい。そう思って、俺は彼女の友人にこっそり協力をお願いしていました。
ケーキと花を用意して、待ち合わせのカフェで先に準備しておいてもらう。たったそれだけの計画に、俺は柄にもなく気を張っていたのだと思います。
そのせいで、この数週間は彼女の前でもメッセージアプリの画面ばかり気にしていました。準備の連絡を見られないように、画面を伏せることも増えていったのです。数日前には、「最近、何かあった?」と聞かれました。本当のことは言えず、「ううん、ちょっと仕事が立て込んでて」とごまかしてしまいました。
二つのメッセージを、取り違えた瞬間
当日、俺は二つのやりとりを並行して進めていました。彼女には待ち合わせ場所の地図を。友人には、準備の段取りを。
焦っていたのだと思います。友人に送るつもりだったメッセージを、俺は彼女のほうに送ってしまいました。「先に着いてて。バレないようにお願い」。送った直後は、自分の間違いに気づいてもいませんでした。地図とまとめて送れた、くらいの感覚でいたのです。
おかしいと思ったのは、彼女からの返信がいつまでも来なかったからでした。送信履歴をさかのぼって、俺はようやく自分のしでかしたことを理解しました。
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カフェの窓越しに見た、彼女の顔
























