
「全部オレが買うから」と棚のカードを買い占めた男性。息子の前で店員が放ったひと言
コラム
次々とカゴに消えていく新作カード。空になった棚に伸びたままの、息子の小さな手。うつむく我が子の肩に手を添えたそのとき、ひとりの店員さんが小走りでやってきました。
開店と同時に飛び込んだお店で、息子はまっすぐカード売り場へ駆けていきました。お小遣いを少しずつ貯めて、この新作の発売を心待ちにしていたのです。ところが目当ての棚の前には、ひとりの男性が立ちはだかっていました。
ずっと楽しみにしていた発売日
息子が夢中になっているカードゲームに、新作が出る。その日を、お小遣いを少しずつ貯めながら、ずっと心待ちにしていました。「何が当たるかな」と目を輝かせる息子の手を引いて、近所のお店へ向かいます。
まっすぐにカード売り場を目指す足取りは、いつもよりほんの少しだけ速く感じました。お目当ての棚が見えてくると、息子の横顔がぱっと明るくなりました。
突然始まった、大人の買い占め
ところが売り場に着くと、ひとりの男性が棚の前に立ちはだかっていたのです。その人は並んでいたカードを片っ端からカゴの中へ放り込み、こちらをちらりと見て「全部オレが買うから」と言い放ちました。
あっという間に空っぽになっていく棚。息子の小さな手が、何もなくなった陳列棚に伸びたまま、ぴたりと止まりました。明らかに、転売が目的の様子です。うつむいてしまった息子の肩に、私はそっと手を添えました。
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駆けつけた店員のひと言


























