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「君の分は、少しいいところにしたかった」予算表に「相談」と書いた僕の不器用な気持ち

コラム

旅行の予算表を作りながら、僕は彼女の費目の前で入力を止めていました。どう埋めればいいのか、どうしても決められなかったのです。迷った末に書いたのが、「相談」という一言でした。

彼女の行だけ、埋められなかった

彼女と付き合って二年になります。二人で初めての泊まりの旅行が決まり、僕は予算表を作ることにしました。几帳面だとよく言われる性格で、こういう準備は得意なほうです。

自分の費目は、すぐに埋まりました。僕はどこでもかまわないからです。ところが、彼女の費目の行になると、どう埋めればいいのか分からなくなりました。

彼女が泊まる部屋を、僕の都合だけで安いほうに決めていいのか。やりたいことを、勝手にこの金額で、と区切っていいのか。考えるほど、彼女の分だけは自分一人で決めてはいけない気がしたのです。

「相談」に込めた、言えなかった本音

本当は、彼女の分にはもう少しお金をかけたいと思っていました。自分の費目を削ったのは、その分を彼女のために使いたかったからです。少しいい部屋に泊まってほしい。前に行きたいと言っていた場所にも、連れていってあげたい。けれど、それをそのまま打ち込むのは、どうにも照れくさくてできませんでした。

だから僕は、彼女の行にだけ「相談」と書いて、会ったときに話せばいいと考えたのです。「旅行の予算、ざっくり組んでみた。見てみて」とだけ添えて、その表を送りました。「ありがとう、見てみるね」とすぐに返事が来て、僕は少し安心していました。

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