おしゃれと恋で もっとかわいく - ハウコレ
SP用検索ボタン
メニューはこちら

SNSでイクメンを演じ続けた俺が、自分で撮った一枚の写真で失敗した話

コラム

写真の隅に映っていた現実

反響を眺めていると、一件のコメントが目に入りました。「後ろのガラスに映ってるの、奥さんですか?」。言われて初めて、俺は自分の写真をよく見ました。背後の窓ガラスに、部屋の明かりで室内がうっすら映り込んでいたのです。そこにいたのは、シンクの前で背中を丸め、洗い物を続ける妻の姿でした。笑顔の俺の、すぐ後ろで。俺が「協力」と書いたその裏で、妻がずっと続けてきたものが、一枚の写真にそのまま写っていたのです。称賛のコメントを、もう誇らしいとは思えませんでした。

そして...

スマホを置いて、俺は洗い物をしている妻のところへ行きました。「ごめん。ずっと君に任せきりだった」。口にしてみて、これまで一度も言ってこなかった言葉だと気づきました。妻は写真を消せとは言いませんでした。その沈黙のほうが、どんな言葉よりこたえました。次の日から、俺は哺乳瓶を洗い、息子の支度をするようになりました。カメラを向けるためではなく、ただの父親として。あの写真の片隅が教えてくれたのは、見られるための育児には、何の意味もないということでした。

(30代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

  • X
  • Line