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汗のにおいを気にして制汗スプレーを使い続けた僕→人混みで本当に迷惑だったものに気づいた話

コラム

まわりの動きで、見えてきたもの

その途端、まわりの人たちが動き出しました。「こちら、日陰が空いてますよ」と場所を空ける人、うちわで風を送る人、「お水、飲めそうですか?」とペットボトルを差し出す人。

誰もが、しゃがみ込んだ女性のために自然と体を動かしていました。僕はスプレーを持つ手を下ろしたまま、その輪の外に立ち尽くしていました。

強い香りがこもった人混みで、いちばん空気を悪くしていたのは、ほかでもない自分だったのかもしれない。迷惑をかけたくないと言いながら、僕は目の前の人をまったく見ていなかったのです。

そして...

日陰で休んでいた女性は、少しずつ顔を上げて、まわりの人にお礼を言っていました。大ごとにならずにすんで、心からほっとしました。

家に帰ってからも、あの輪の中に入れなかった自分のことを何度も思い返しました。エチケットという言葉を盾にして、僕は自分を守っていただけだったのだと思います。本当に必要だったのは、スプレーの量を増やすことではなく、となりにいる人の様子に気づくことでした。

次に同じ場所に立ったら、まず深呼吸をして、まわりを見渡せる自分でいたい。そう思えたことだけが、今回の小さな救いです。

(30代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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