
彼女の相談に当たり障りのない返事を続けた僕。傷つけたくなかっただけなのに、届いた「私の相談、迷惑かな」
コラム
正解のつもりが、遠ざけていた
それからの僕は、彼女が悩みを打ち明けるたびに、ただ受け止めることだけを心がけました。「そっか、大変だったね」。次の相談には「無理しないでね」。よけいなことを言って、二度と彼女を傷つけないように。自分の意見はのみ込んで、当たり障りのない言葉を選び続けたのです。それが思いやりだと信じていました。
でも、ある日届いた彼女のメッセージで、その自信は揺らぎました。「私の相談、迷惑かな」。傷つけないための返事が、いつのまにか彼女を不安にさせていた。正解を探していたつもりが、いちばん大事な気持ちを伝えそびれていたのだと、ようやく気づいたのです。
そして...
僕は迷った末に、取り繕うのをやめて、思っていたことをそのまま送りました。「迷惑なわけないよ。ちゃんと返せてなかったのは、僕の方かもしれない」。
送ったあとは、彼女がどう受け取るか気がかりでなりませんでしたが、隠し続けるよりずっと素直な気持ちでした。これからは、正解の文章を探すのはやめようと思います。気のきいた言葉より、たとえ不格好でも自分の声で返したい。今度ゆっくり会えたら、画面の文字ではなく、ちゃんと顔を見て話そうと思います。彼女の悩みに寄り添うというのは、当たり障りのない優しさでやり過ごすことではなかったのだと、今ならわかる気がするのです。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























