
彼女がいつも先に折れていた。共有メモに残した『先に謝ること』は俺への戒めだった
コラム
何かあるたび、折れるのはいつも彼女のほうでした。その当たり前に、俺はずっと甘えていたのかもしれません。たった一行のメモが、俺に突きつけたものとは。
通知欄に残っていたのは、彼女からの短い謝罪でした。『さっきは言い過ぎた。ごめん』。悪いのは黙り込んだ俺のほうなのに、今回も彼女に先に折れさせてしまった。俺は決心して、二人の共有メモを開いたのです。
いつも折れるのは彼女だった
彼女とは付き合って二年になります。俺は昔から、もめごとになると口が重くなる質でした。言いたいことがあっても、うまく言葉にできず、ただ黙り込んでしまう。この前も、彼女に「最近、ちょっとよそよそしいよね」と言われて、俺はうまく答えられず、口をつぐんでいました。気まずいまま時間が過ぎ、先に折れてくれたのは、やはり彼女のほうだったのです。
共有メモに残した一行
彼女から届いた謝罪を読み返して、俺は嫌な事実に気づきました。ぶつかるたび、先に頭を下げるのはいつも彼女だったのです。俺が黙っていれば、彼女が折れてくれる。そのことに、俺はずっと甘えていました。情けない話ですが、その場で素直になるのが、俺はどうしても苦手でした。だから、いつも目を通す二人の共有メモに、自分への約束を書き込んだのです。『先に謝ること』。次にぶつかったときは、今度こそ俺から言おうと。彼女がそれを見てしまうとは、その時は考えてもいませんでした。
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俺から先に謝ってみた

























