
彼女がいつも先に折れていた。共有メモに残した『先に謝ること』は俺への戒めだった
コラム
俺から先に謝ってみた
それからしばらく、彼女はどこか落ち着かない様子でした。理由は分かりませんでしたが、俺は俺で、書いた約束を守れるかどうかで頭がいっぱいだったのです。やがて、また些細なことで言い合いになりました。いつもの俺なら、ここで黙り込むところです。けれど共有メモの一行を思い出し、俺は思いきって「この前は、俺のほうが悪かった。ごめん」と口にしました。たった一言のはずなのに、言い終えるまでずいぶん時間がかかりました。彼女は驚いた顔で、しばらくこちらを見ていました。
そして...
あの一行は、今も共有メモに残したままです。本当なら、メモに書かなくてもできることのはずでした。先に謝るくらいのことを、書いた約束にしないとできない自分が、少し情けなくもあります。それでも、彼女にばかり折れさせてきた分、これからは俺が先に手を伸ばしたい。買い物のリストの片隅にある短い一行を、当たり前にできる日まで、もう少しだけ置いておこうと思います。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























