おしゃれと恋で もっとかわいく - ハウコレ
SP用検索ボタン
メニューはこちら

「落ち着いたら付き合おう」のあと、彼が別の人に同じ店をすすめていた

コラム

机の端に、一軒の店のマッチ箱がずっと置いたままでした。彼と二人で行った帰りに、記念にもらってきたものです。また一緒に来ようねと言い合った場所でした。ところが、その約束の意味を、私はどこかで取り違えていたのかもしれません。

約束をくれた路地裏の店

彼に連れて行かれたのは、看板も小さな路地裏の店でした。カウンターに並んで座ると、彼は「ここ、気に入ると思って」と言って、名物の卵焼きを私の取り皿に分けてくれました。

仕事の異動でばたばたしているのは知っていたので、急かすつもりはありませんでした。帰り際、のれんをくぐったところで、彼が「落ち着いたら付き合おう」と言いました。その一言で、待つ時間も悪くないと思えたのです。

画面に並んだ、同じ誘い文句

彼のSNSを開いたのは、ただ近況を知りたかっただけでした。投稿のコメント欄に、見覚えのない相手とのやりとりが残っていました。

彼はそこで、あの店の名前を挙げて「あの店、絶対気に入るよ」と書いていたのです。私に向けられたものと、ほとんど同じセリフでした。特別だと思っていた場所が、急に誰にでも配る名刺のように見えてきました。

  • X
  • Line