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「ここ、誰の家?」彼が共有した地図に、知らない住所が入っていた

コラム

海と反対へ曲がった車

車の中で、彼はいつもよりよく話していました。私は返事をしながらも、道路標識の地名ばかり見ていました。

高速を降りた車は、海とは反対の方向へ曲がりました。しばらく進むと、地図で見た白い3階建ての前に着きました。建物の前には、スーツ姿の男性が立っています。

「ここ、誰の家?」と聞くと、彼は少し困った顔をしました。スーツ姿の男性は不動産会社の担当者でした。通されたのは、家具のない部屋です。彼は鞄から3つ折りの間取り図を出しました。

そして...

彼は「この前の急用も、ほんとはここに来てたんだ」と話しました。そこは2人の職場の中間にある、同棲候補の部屋でした。間取り図の余白には、駅まで歩いた時間や近くの店のメモが書かれていました。

浮気ではなかったと分かりました。でも、安心だけでは終われませんでした。驚かせるつもりだったとしても、知らない住所へ連れて行かれる側は、違う想像をしてしまいます。

その部屋には申し込みませんでした。条件は悪くなかったけれど、決め方に納得できなかったからです。帰り道、彼と譲れない条件を1つずつ話しました。次に見る物件は、地図に入れる前に2人で選びたいと思っています。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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