
同棲の配置図で「机はそっちでいいよね」と、私の机だけ廊下側に決められた
コラム
『そこが一番、仕事しやすいと思ったんだけど』。彼はそう言いましたが、私には後付けの言い訳にしか聞こえませんでした。なぜ相談してくれなかったのか、その一点が引っかかっていました。
彼が広げた間取り図には、家具の四角がいくつも描き込まれていました。来月から始まる同棲に向けて、彼が一人で先に考えてくれたものです。私はうれしくて、一つずつ位置を確かめていきました。けれど自分の机を探したとき、その四角は部屋のいちばん廊下寄りにありました。
一人で描いてくれた設計図
ソファ、テレビ、二人分の本棚。どれも私の好みを覚えていてくれたのだとわかる配置でした。彼が出してくれたお茶を飲みながら、私は新しい暮らしを思い描いていました。ただ、窓際にはきれいに彼の机が収まっていて、私の机だけが、部屋の出入り口に近い壁ぎわに描かれていたのです。
「机はそっちでいいよね」という確認
「机はそっちでいいよね」。彼は図面にペンを走らせたまま、こちらを見ずにそう言いました。決まったことを読み上げるような口ぶりでした。私は「私の机だけ、廊下側なんだ」と返すのがやっとでした。彼は少し考えてから、「そこが一番、仕事しやすいと思ったんだけど」と続けました。
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後付けに聞こえた理由


























