
「友達に戻ろう」と言った俺が、彼女の服の箱にそっと1着だけ忍ばせたもの
コラム
箱に入れた、1枚のパーカーと手紙
後日、彼女の荷物を送るとき、箱の上に自分のパーカーを1枚入れました。彼女がよく部屋で着ていたものです。洗濯物からそれを見つけるたび、同じ部屋で暮らしていることを実感していました。
持っていってほしいと思いました。でも、その理由を直接言うことはできませんでした。代わりに、手紙を書いてポケットに入れました。
謝ることも、幸せでいてほしいと書くこともできました。けれど、本当は一緒に考えたかったとは書けませんでした。最後まで、彼女に選ばせる言葉を渡せなかったのだと思います。
そして...
今は海外で働いています。彼女から連絡は来ていません。来ないほうがいいと考える日もあれば、あの手紙を読んだあと何を思ったのか知りたくなる日もあります。
俺がしたことは、優しさの形をした先回りでした。彼女のためと言いながら、傷つく話し合いから自分が逃げていました。
箱に入れたパーカーが届いているなら、せめてあの服だけは彼女の負担になっていないといい。そう思いながらも、今さら分かります。本当に渡すべきだったのは、服ではなく、彼女と向き合うための時間でした。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)




























