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私の好きな映画に「興味ない」と言い続けた彼→タブレットに映っていたもの

コラム

映画の提案をやめてからは、イヤホンをつけて1人で画面に向かう日が続きました。

同じソファの反対側で彼がタブレットを触る気配だけが、イヤホン越しにかすかに届きます。リモコンを差し出した私の手を、彼は1度も見ませんでした。

何度聞いても返ってくるのは同じ一言

付き合って1年半、一緒に暮らし始めて半年になる彼は、私が好きな映画のジャンルに関心がありませんでした。「一緒に観ない?」と聞くたびに返ってくるのは「興味ない」の一言で、テレビの前に座り直すこともなく、手元のタブレットに視線を落としたままでした。最初のうちは、観てくれさえすれば好きになってもらえると思っていました。主人公が決心する場面、雨の中のやりとり、エンドロール前の沈黙。どれか1つでも一緒に観れば、伝わるはずだと。でもリモコンは毎回、私の手の中にありました。私がどれだけその映画を好きか、1度も聞いてもらえないまま。

映画だけの話ではないように聞こえた

ある日、少しジャンルを変えて別の作品を提案してみました。サスペンス寄りの作品なら、彼にも観てもらえるかもしれないと思ったのです。「たまにはこっちに合わせてくれてもいいのに」と言うと、彼はようやく顔を上げて「無理して合わせても意味なくない?」と返しました。その言葉は映画の話だけではないように聞こえました。好きなものを共有したいという気持ちそのものを、否定された気がしたのです。テレビを消して、そのまま台所に立ちました。何を作るあてもないのに、冷蔵庫を開けて水のペットボトルだけ取り出して、また閉めました。

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イヤホンの中と外
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