
結婚前、元カノへピアスを返しに行った俺
コラム
封筒の置き逃げ
封筒には短いメモを入れていました。来月結婚すること。返すのが遅くなって申し訳なかったこと。新しい生活に入る前に、彼女のものを持ったままにしておけなかったこと。必要なことだけを書きました。
俺はそれをテーブルの端に置き、「今じゃなくて、あとで読んでほしい」とだけ伝えました。彼女が何か言いかけたのはわかりました。それでも、最後までそこにいることはできませんでした。店を出てからも、振り返りませんでした。
そして...
帰り道、スマホに彼女から通知がきました。
「結婚おめでとう」
その文字を見て、俺は画面を伏せました。その祝福を受け取ってしまったら、また彼女に甘えることになる気がしたからです。返したかったのは、ピアスだけではありません。3年前に終わらせきれなかった、自分の後ろめたさでした。
彼女には迷惑な区切りだったかもしれません。それでも、あのピアスを返したことで、ようやく新しい生活のほうを向けた気がしました。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
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