
「あとでやる」を続けた俺を救ったタブレットの本音
コラム
あの日、俺は「あとでやる」の代わりに、別の言葉を返すべきでした。タブレットに残っていたのは、彼女には見せたくなかった、俺の準備の途中でした。
会議の途中で、彼女からのメッセージを既読にしたことすら覚えていませんでした。
「あとでやるから」を口癖にしていた
資格の勉強を始めたのは、同棲が決まった直後でした。彼女に頼られる夫になりたいと思ったからでした。ただ、仕事の合間を縫って参考書を開くと、家のことは自然と後回しになりました。「あとでやる」が、いつのまにか俺の口癖になっていました。ゴミ出しも電球の交換も、彼女に頼まれるたび「あとでやるから」と返して、頭の中の予定表の一番下に置きました。上に積まれた仕事と勉強で、下の方はいつも埋もれていました。彼女が黙って自分で片付けてくれるたびに、俺は「ごめん、ありがとう」を返して、それで終わりにしていました。
頭から抜けていた「今日、うち母が来るの」
その日の朝、彼女に「今日、うち母が来るの。片付けと軽く準備、お願い」と言われました。「わかった、あとでやるから」と返して、電車に乗って会社に着き、その日の会議に入った瞬間、その件は俺の中から消えました。副業のクライアントとのやりとりが立て込んで、退勤したのは遅い時間でした。電車の中で彼女からの通知に気がついて、そこでようやく約束を思い出しました。それでも「まだ間に合うかもしれない」と、俺は資格の暗記カードを開いたまま、乗り換えの駅で降りるのを一度忘れました。
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「あとで必ず挽回するから」と、また言ってしまった
























