
「どうして、ここなの?」プロポーズの場所は、思い出のない近所の公園でした
コラム
「この公園、これから毎日通る場所になるから」プロポーズの返事より先に口をついた私の問いに、彼はそう答えました。
外食の帰り道、彼は駅とは反対にある、遊具が2つしかない公園の入り口で足を止めました。
遠回りの誘い
付き合って3年になる彼と、記念日の食事の帰りでした。「ちょっと寄っていかない?」と彼が指さしたのは、家の近くにある小さな公園。砂場と滑り台があるだけで、2人で来たことは一度もない場所です。友人から聞いた、夜景のレストランや旅行先でのプロポーズの話が頭をよぎりました。もしかして、という期待も浮かびましたが、さすがにこんな場所ではしないだろうと、すぐに打ち消しました。
ベンチの上の小さな箱
彼はベンチに座ると、リュックの奥から小さな箱を取り出しました。「結婚してください」。膝の上で箱を開いた彼の声は、練習してきたのがわかるほど硬いものでした。うれしいはずなのに、視界の端には自販機の明かりと錆びた滑り台が入ってきます。想像していた場面と、目の前の景色があまりに違いました。頷きながらも、口から出たのは感謝の言葉ではありませんでした。「どうして、ここなの?」
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画面の中の間取り図

























