
隣のコンセントを使おうとした私、見知らぬ男性に指摘された順番
コラム
通路の向こうからの声
その時、通路を挟んだ隣の席から声がしました。
「確かにコンセントは通路側の人にも使う権利があるよ。譲り合って使うものだからね。だけど、人の話も聞かずにまくし立てるあんたに、譲り合いができるとは思えないね」
新聞を下ろした年配の男性が、まっすぐこちらを見ていました。怒鳴られたわけでもないのに、言い返す理屈が1つも浮かびませんでした。彼女は少し待ってほしいと言っただけで、順番さえ待てば、きっと譲ってくれたはずです。
それを待てずに奪おうとしたのは私の方でした。周りの視線を感じながら、私は座席に深く座り直し、スマホを鞄にしまいました。
そして...
あの日、彼女にも男性にも、謝る言葉を最後まで口にできませんでした。恥ずかしさから逃げたのだと思います。今はかばんに充電器と予備のバッテリーを入れ、譲ってもらう前に自分で備えるようになりました。足りなかったのは充電ではなく、待つ数分の方でした。
(30代女性・販売員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)

























