
彼女を40分待たせた俺が、それでも既読をすぐつけない理由
コラム
下書きの続きを口にした日
次に会った日、俺の部屋で、彼女がまっすぐこちらを見ました。
「既読、いつも同じタイミングだよね」
落ち着いた声で、それでもごまかしのきかない聞き方でした。
「歩きながら、片手間に読みたくないんだ」
それだけでは足りない気がして、消した下書きの続きを口に出しました。あの日の短い相づちと、そのあとの電話のこと。
「前に一度、適当に返して泣かせたから」
彼女は少し間を置いてから、うなずきました。責められると思っていた分、その間が長く感じられました。忘れられていた出来事を、俺だけが引きずっていました。
そして...
今も、歩きながらトークを開くことはありません。返事の遅さは、これからも直らないと思います。
「急ぎのときは、電話するね」
彼女がそう言った日、俺は「助かる」とだけ返しました。あれから、急ぎの用件は着信の音で届きます。既読の遅い俺でも、彼女からの電話には、どこにいてもすぐ出ます。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)

























