
夫の車のナビで、私と行った場所だけが履歴から消えていた話
コラム
一言のあとに届いた、1枚の写真
返ってきたのは「消したのは俺です」という一言でした。続けて「勝手に決めてごめん。帰ったら全部話す」。そのあとに写真が1枚届きました。手のひらほどのメモに、日付と行き先の名前が並んでいます。ボールペンの色が途中で変わっていて、思い出しては書き足したことが分かりました。道の駅も、記念日の店も、去年の帰省で寄った峠も、消えたと思っていた行き先は全部そこにありました。「なかったことにしたんじゃない。書き写してから消してた」。車を手放す前に、ナビの記録を消しておく必要があることを、私はそのとき知りました。抜き取られていたのではなく、移されていたのです。
そして...
帰宅した夫は、契約書類とメモをテーブルに並べました。買い替えの相談を先にしてほしかったことは、そこで伝えました。それでも、私が何度も読み返したのはメモでした。新しい車では、あのメモを助手席前の収納に入れています。次の行き先を書く欄は、まだ空けたままです。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























