妻との行き先を1つずつ消していた俺が、言い出せなかったこと

コラム

相談せずに決めた後ろめたさから、返信を打っては消していました。新しい車が来る日に見せるつもりだったメモを、予定より早く妻へ送ることになりました。

出張先で受け取った、短い問い

結婚して3年、車は俺の通勤用で、妻も買い物のときに使っていました。走行距離が10万キロを超え、俺は妻へ相談しないまま、買い替えの契約まで進めていました。届いた「ナビの履歴、私と行った場所だけ全部ないんだけど」を読んで、出張先の机で画面を開いたまま返信を打てずにいました。打っては消し、また打ち直して、そのたびに入力中の表示だけを妻に見せていました。

書き写してから消していた理由

下取り前に、ナビの個人情報や履歴を消しておくよう店から言われていました。そこでまず、妻と行った場所を書き写し、写し終えたものから削除していきました。職場や実家、ホームセンターのような、手放す直前まで使う場所は最後に消すつもりでした。行き先を決めたときの会話を思い出しながら、日付と名前をメモへ写しました。名前の出てこない店は、レシートを引っ張り出して埋めました。渡すのは新しい車が来る日にしようと決めていました。先に相談すれば、今のままで十分だと言われるかもしれない。反対されるのが怖くて、決めてから話す順番を選んだのです。返事が遅れたのは、買い替えを伏せ、相談せず決めたことを認めたくなかったからでした。

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