「コーヒー代、まだだよね?」退勤前に同僚へ聞いた私が、ケチ扱いされた話

コラム

「それ、ずっと気にしてたの?」

上着を手に取ったところで、私は彼女の席へ寄って「コーヒー代、まだだよね?」と言いました。彼女は画面から目を上げて、「家帰ったら渡すわ。それ、ずっと気にしてたの?」と返しました。近くの席には残業中の人が2人いて、キーボードの音が止まりました。金額を口にしなかったのは、言えば本当に細かい人になってしまう気がしたからです。私は「うん、また明日」とだけ言って、出口へ向かいました。エレベーターの中で数えていたのは、自分が選んだ言葉の弱さのほうでした。

そして...

翌朝、私は自分の分だけを買って戻りました。彼女が「私のは?」と聞いたので、「今日は、自分の分だけにしたの」と答え、続けて「昨日の分、まだだから」と言いました。彼女はスマホを操作して前の日の代金を送ってから、「昨日のって、そんなに嫌だった?」と聞きました。私は「金額じゃなくて。返すって言ったのに、催促した私を細かい人みたいに言ったのが嫌だった」と答えました。「でも、少額だよ?」「少額なら、返さなくていいの?」。彼女は「そういう意味じゃないけど」と言ったきり、あとを続けませんでした。少し間を置いて、「昨日は、ごめん」と言いました。私はうなずいて、自分の席へ戻りました。それ以来、彼女の分をついでに買うことはなくなりました。休憩が重なれば一緒に店へ行き、それぞれ自分の分を払っています。金額が小さいからと言いたいことまで小さくする必要はなかったのだと、今は思っています。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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