「今日はこいつと寝るわ」と送った俺。かわいい猫とリラックスしただけなのに

コラム

俺には、目の前にいる猫を指して打っただけの言葉でした。数日後、彼女から「こいつって誰、って送るところだった」と言われて、初めて自分のメッセージを猫の存在を知らない側から読み返しました。風呂から戻ると、敷いたばかりの布団の真ん中には、もう灰色の猫が寝ていました。

実家へ帰ると、昔から俺の布団に来ます

実家では、俺が子どものころから猫を飼っています。まだ家に住んでいたころは、冬になるとよく俺の布団に入り込んできました。家を出てからも、帰省すると夜だけは昔と同じように部屋までやってきます。ただ、最近は年齢のせいか、以前ほど家の中を歩かなくなっていました。母からも、「階段を上がることが減った」と聞いていました。その週末に帰ったのも、しばらく顔を見ていなかったことが気になったからです。彼女には「実家へ帰る」とだけ伝えていました。猫の話をした記憶はありません。それでも俺の中では、実家に猫がいることがあまりにも当たり前で、彼女もどこかで知っているような気になっていました。

目の前にいたから「こいつ」で通じると思っていました

夜、風呂から戻ると、猫は俺の布団の真ん中にいました。久しぶりに自分から階段を上がってきたらしく、昔と同じ場所で丸くなっています。端へ寄せようとしても動きません。俺はそのまま隣で寝ることにして、彼女へ寝る前のメッセージを送りました。「風呂出た。今日は疲れたからこいつと寝るわ。おやすみ」俺の目の前には猫がいます。だから「こいつ」が何を指しているのか分からない人がいる、ということまで考えていませんでした。送信したあと、スマホを枕元へ置きます。既読はつきましたが、返信はありませんでした。それも特に気にせず、布団の真ん中にいる猫を見ているうちに、写真を1枚撮りました。そのついでに彼女にも、「実家帰ると毎回こいつに布団取られる」と写真を送りました。返ってきたのは、「猫なんだ」でした。そこで初めて、何かがおかしいと気づきました。

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