
「無理に入れなくて大丈夫です」と言われた私→それでも砂場のあの子を撮っていた理由
コラム
自分で撮った写真を見て、気づいてくれました
3回目の集まりで、その子のお母さんが、「今日は、私が撮ってもいいですか」と言いました。私はカメラを渡しました。滑り台の前に子どもたちが集まります。その人は画面を見たまま、しばらく動きませんでした。砂場にいる息子さんを呼んでも、やはり来ません。やがて、左側を広く取ってシャッターを切りました。撮れた写真には、滑り台の前の子どもたちと、左端に小さく座る息子さんが写っていました。私は自分の端末を出して、共有しなかった2回分の写真を見せました。砂場にいる姿を残していたものです。「切ってしまうと、来ていないことになりますから」そう伝えました。その人は画面を見てから、「切らないでください」と言いました。
そして...
帰り道で、「どうして、あのとき言ってくれなかったんですか」と聞かれました。私は正直に答えました。「『いつも砂場にいるから、そこまで入れて撮ってる』って言おうとはしたんです。でも、それって『あなたのお子さんだけ輪に入ってない』って、私から言うことになる気がして」それが正しい気の回し方だったのかは、今でも分かりません。もっと早く説明したほうが、あの人を悩ませずに済んだと思います。今も私は、写真を撮るとき左側を少し広く空けています。ただ、撮ったあとは、その子のお母さんにもすぐ画面を見せるようになりました。端にいても、真ん中にいても、その日にその子がいた場所をそのまま残す。今は、それだけを考えてシャッターを押しています。
(30代女性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)




























