
「子なしは楽でいいわね」と言われた→不妊治療中だとカミングアウトした瞬間...
恋愛
今日だけは、笑えなかった
実はその週、また治療の結果が出ていました。今月もダメだった。そう告げられたばかりで、心がいつも以上にもろくなっていたのだと思います。
先輩の「楽でいいわね」という言葉を聞いた瞬間、いつものように笑顔を作ろうとしました。でも、口元がうまく動かなかったのです。気づいたときには「私、不妊治療3年目なんです。楽じゃないです」と口にしていました。
テーブルが一瞬で静まり返りました。先輩の顔がみるみる赤くなっていくのがわかりました。誰も何も言えないまま、時間だけが過ぎていきます。
そして...
その日の午後、先輩が私のデスクにやってきました。「さっきはごめんなさい。何も知らなくて、無神経なことを言ってしまった」。その声は少し震えていて、本当に申し訳なさそうな表情をしていました。
私はゆっくり首を横に振りました。「気にしないでください。私も、ずっと黙っていたので」。責めるつもりはありませんでした。ただ、あの瞬間に言葉にできたことで、胸の中の重たい塊が少しだけ軽くなったような気がしたのです。
全てを打ち明ける必要はないのかもしれません。でも、自分の気持ちを押し殺さなくてもいい。そう気づけたことが、私にとっては小さな一歩でした。
(30代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)


























