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防犯カメラに映った息子の姿を見て、ようやく気づいた。「信じたい」と「向き合う」は違うということに

コラム

画面の中の知らない顔

管理人室のモニターに映っていたのは、小さな女の子の背中を両手で押す息子の姿でした。倒れた子を見下ろすその表情は、口元がきゅっと曲がっていて、目が怒りに染まっていました。私の知っている「あの子」ではありませんでした。

あれは、朝出かける私の背中を玄関から見送るときの、あの目と同じでした。

映像が終わっても体が動きませんでした。「すみませんでした」それだけ絞り出すのが精一杯で、声が震えていたと思います。

そして...

帰りのエレベーターで、隣に立つ相手の母親の顔を見ることができませんでした。謝らなければいけないのは、あの親子にだけではありません。

部屋に戻ると、息子がテーブルで宿題を広げていました。いつもなら「おかえり」と言うのに、その日はこちらを見ようとしません。

あの子はきっと気づいていたのです。私がいつか映像を見ることも、もう「うちの子に限って」とは言えなくなることも。本当に見たくなかったのは息子の姿ではなく、息子をあんな顔にさせた自分自身の不在でした。翌朝、初めて息子より遅く家を出ました。

(30代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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